Colum「すきコト妄想茶会 〜 あのヒトと」 山本 愛編
あなたの「好きをかなえるための妄想茶会」
暮らしの中の「あったらいいな」を建築とデザインとクリエィティブのチカラで叶えるしわく堂がご案内する妄想茶会。
「好きを仕事に」をコンセプトに自分らしく輝いている女性に亭主になっていただき、好きを仕事にするヒントを探っていくコミュニケーション型のお茶会です。
第2回目の亭主には『zakka カガラカン 』オーナー山本愛さん
第2回目の亭主を務めていただいたのは『zakka カガラカン 』オーナー山本愛さん。『zakkakaカガラカン 』はフェアトレードの商品を中心に暮らしの中で長く愛用したい雑貨や服飾を扱うお店。今年で9年目をむかえた彼女のお店には県内外から多くのファンが通います。
お茶会がはじまるまで参加者の方たちもゆったりと店内を見て楽しまれていました。今回のお飲み物はいつも彼女がお店で出しているフェアトレードのコーヒーや紅茶を。参加者の方たちの好みのものを選んでいただきました。お菓子にご用意いただいたのはグレンコのバスク風チーズケーキ。
集まった参加者の方たちも一期一会。最初は恒例の自己紹介。輸入雑貨を始められたい方、自分のやりたい新しい道へ進んで良いかどうか迷われている方、転職を考えられている方。そして、カガラカン さんの長年のお客様が山本さん自身のお話を聞きたくて参加された方も。
山本愛さんの第一歩
彼女のお店の中心となっている『フェアトレード』の商品。『フェアトレード』とは、貧困のない公正な社会をつくるために、途上国の経済的社会的に弱い立場にある生産者と経済的社会的に強い立場にある先進国の消費者が対等な立場で行う貿易です。適正な賃金の支払いや労働環境の整備などを通して生産者の生活向上を図ることが第一の目的です。
彼女が初めて貧困を意識したのは高校生の時のドキュメント番組「世界がもし100人の村だったら」
そこから時は流れ関西の大学に就学し、もともとインテリアや雑貨に興味のあった彼女は、地元の住宅メーカーに就職も決まっていました。そんなタイミングで、校内に貼ってあったフィリピンへの支援団体の視察旅行募集のポスターに目が留まります。高校生の時に番組をみて受けた衝撃や葛藤はずっと彼女の中で燻り続けていました。「行くなら今しかない」
その時の体験が彼女の原点。
強烈な匂いのするゴミ山で生活をしている子供たち、その日食べるものにも苦労している方達が「こんなところへ来てくれてありがとう」と自分たちの食べ物を分け与えてくれる。リアルな匂いや音温度と共に突きつけられた現実の中で、彼ら彼女たちの笑顔や温かさが心に刺さります。そうして「自分にできることはなにか」を考え行動を始めます。
悩まないなんてことはない、悩んでもできることをやり続けること
就職先が決まっていた彼女はすぐにフェアトレードのお店を始めたわけではありません。うまくいくことより、なかなか思うようにいかないことの方が多かったかもしれません。
しかし、転職のタイミングの度に自分のやりたいことに向き合い、その時その時の出会いやチャンスを受けとめてきた先に今の「zakkaカガラカン 」があります。
悩まない、落ち込まないことなんてない、けれども彼女の中にある芯はずっとブレることはなくて、立ち止まってもできることをやってみる。そうして次の道がまたつながる。柔らかな印象の彼女からお話を進めていくと感じるのはそんな強さでした。
パートナーと二人三脚で
現在も彼女の良き理解者でありパートナーであるご主人の存在も欠かせません。
現在の『zakkaカガラカン 』は山本さんのご実家で使われずに眠っていた倉庫。
「この場所で『zakkaカガラカン 』をやりたい」そんな彼女の思いに
「だれがこんなとこにくるんな」「こんなとこでしてもうまくいかんよ」そんな彼女を心配する意見ばかりのなかで
「ここだったら絶対うまく行く!」
120%応援してくれたご主人。倉庫を店舗に改装するところから一緒に、カガラカン の開店と同時に看護士のお仕事を辞め
「カガラカン工房」として木工教室や、オーダーや古い家具のリメイクなどの木工製作を受けています
@kagalakan.koubou
「好きなこと」が自分の「居場所」に
zakkaカガラカン を初めて8年。その間に結婚、出産、子育てと様々にフェーズが変わっていく中で、バランスの取り方など苦労されてきたのでは?そんな疑問をぶつけてみると、意外な答えが。
お店に立つこと自体が彼女にとってはバランスをとるということ。出産した時も、早くお店に立ちたいと感じたそうで、『zakka カガラカン 』は彼女にとっても居心地のよい場所になっているようです。
好きなことを仕事にしてよかったことは?
「自分らしく生きられるようになったこと」「私が私のままえ良いと認めてあげられるようになったこと」
彼女からいただいた言葉は『喜』
お店の名前のカガラカン もフィリピンの公用語で「よろこび」を意味しています。
大切なことは「自分の『喜び』に素直に生きていくこと」