寄り集まる3世代のピースGATHERS
築34年のご実家をリノベーション
三豊市にある近藤家は、ご両親とご夫婦、中学生と小学生の子どもたちが仲良く暮らす日本家屋です。
住み慣れてはいるものの、間取りや老朽化が気になり、家族の団欒が出来る集う場、子供たちの個室が確保したくなったのを機にリノベーションの計画を始めました。
ご要望を踏まえ、3世代が適度な距離感を保ちながら コミュニケーションが取れるリビングを中心とする間取りが完成。共有の収納スペース,水廻りをセンターコアとし、家事動線が効率化され共働き夫婦の暮らしの負荷が軽減される計画としました。
また大がかりなリノベーションとなる為、耐震や漏水の恐れのある屋根を改修し、目に見えないところもしっかり補修、安心安全な住まいになりました。
ピースが心地よく集まる空間
センターコアをぐるりと囲う杉材の縦格子は、玄関からリビングの象徴的なフォーカルポイント。コンセプトとなる小さなピースの集合体を表します。
日々の掃除のことを考えて、家具や床からは浮かせて施工。
埃だまりをなくし、お掃除ロボットが隅々まで掃除できるように配慮しました。またよく見ると隠し扉仕様に。階段下の収納につながります。収納スペースも必要な場所にしっかり確保することでスッキリした空間で家族が楽しみながら日常を暮らせます。
小さなピースの集合体は床でも表現。ウォルナット無垢材のヘリンボーン貼りは高級感があります。
家の格を上げる外構も初期から丁寧に計画
外構計画も小さめの植栽をバランスよく配置し、季節の移ろいを感じさせる日本庭園を造りました。資金計画の段階から予算を組み込み、後回しになりがちな外構をしっかりと整えることで、風格が漂う家に仕上がりました。
ウッドデッキも小さなピースを敷き合わせました。バーベキュー用に中心部は掃除のしやすい石張りとし、日本庭園との調和が取れるように目地に玉砂利を入れています。
多様なピースがかがやく場所
多趣味の旦那様の部屋はトレーニング用品や音楽関係の機器がたくさん!籠って趣味に没頭できます。奥さまは夜勤もあり、一人でゆっくり寛げるスペースをご希望でした。フカフカの絨毯を敷き詰めた空間で、大好きな本やDVDを観て日々のストレスが癒される空間をご提案。ちょうど一人分の空間は、手を伸ばすと届く距離にお気に入りのモノや必要なモノが配置できます。
子どもたちも自分の好みがはっきりする年齢。内装の色合いも自分たちでセレクトしました。
コストを抑えるために既存の天井や収納を利用。塗装や床貼りは自分たちでDIY。部屋づくりに関わることで愛着のある空間になります。
細部までこだわってカッコよく、使いやすく
リノベーションで大切なのは、既存部分との調和。
既存雨戸の矢羽根模様のディティールをそのまま玄関ドアに利用。矢羽根模様は魔をはらう意味もあり、さらには「的を射る」など、縁起の良い模様です。新調した建具ですが新しくなり過ぎないちょうどいい塩梅で、お客様をお迎えできます。
洗面化粧台やキッチンは使い方や収納するものにフィットする設計。造り付けだからこそできる痒いところに手が届く仕様が叶います。見た目だけのデザインではなく、使いやすさ、暮らしやすさを追求し細部までこだわった計画です。
OUTLINE
PJ title | GATHERS |
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Place | 香川県三豊市 |
Building type | 個人邸 | 木造二階建 | 延床面積 238.02㎡ |
Complete | 2022.4 |
Director | 関 大樹 |
Designer | 関 大樹 |
Construction | しわく堂 |
Photo | 藤岡優 |