集まり、繋がる、大人のおもちゃ箱shuu
人が繋がる園芸店
岸上ファームは観音寺市にあるお花の苗や多肉植物雑貨を中心に扱う園芸店。
オーナーの岸上さんは、グリーンアドバイザーの他に野菜ソムリエの資格ももち、食を通した活動や、生産者さんを応援する活動など、幅広く活動されています。7年前からは施設内の倉庫を使用し定期的にマルシェを開催。岸上さんを中心に、食や物を通して繋がりの輪はどんどん広く豊かに育ってきました。
わくわくを日常へ
今回のご相談は、施設内にある眠っていた離れを、仲間たちとワークショップ が開催できる場所として利用したいということでした。
彼女との関わりの中で、岸上さんにとっての植物や、食、そしてワークショップ は「人と人との繋がり」やそこからひろがる「豊かな時間や暮らし」を届けるためのツールであることが感じられました。
みんなで集まって
みんなで美味しいもの食べて
いっぱい喋って
みんなでつくって
みんなで遊んで
楽しいが繋がり広がっていく
「好きなこと」や「楽しい」ことを通して繋がれる集会所
ご提案したのは
大人のためのおもちゃ箱のような空間。
完成を目的にしない、つくるを楽しむ
完成を目的とするのではなく、つくるところから仲間たちみんなで参加して楽しんじゃう。
まず決めたのは拠点づくりも業者に依頼するのではなく、岸上さんと仲間たちで作るということ。
木工が得意な仲間。縫い物が得意な仲間。
壁紙を貼ったり、ペンキを塗ったり、初めてでもみんなでやっちゃおう♪
「最近こんなことがあってね。」
「こんなことがやりたくてね。」
はじめましての方とも、一緒につくっているといつの間にか仲良くなれる。
休憩時間には岸上さんが用意してくれる美味しいもの。
作る時からいろんな出会いが溢れていました。
らしさを生かすデザイン
自分たちでつくるからこそ、最初に作り上げるもののイメージと道筋を準備。デザインはあえて作り込みすぎないバランス感を大切にしました。
イメージカラーは岸上さんをイメージした明るい黄色と植物連想するグリーンに決め、岸上さん自身に選んでもらったお気に入りの輸入クロスを軸に、色味を調整しました。
南の窓はアルミサッシを隠して、お部屋に柔らかな光を拡散させるよう、岸上さんが集めていたレースハンカチやお気に入りだったお洋服をお友達がパッチワークしました。
家具も自分で制作。お料理が並ぶキッチンカウンターは端材タイルをパッチワーク。
背面にはある食器棚も制作した家具。Shuuに集まった方が自分でお気に入りの食器を選びます。
日常に、繋がる、広がる
完成したshuuでお披露目のご飯会。岸上さんの作る旬のお野菜をつかった美味しいご飯にみんなの会話が弾みます。
美味しいご飯と、対話の中で、お互いに価値観や思いを共有する時間。
また新たな繋がりがうまれ、楽しいことがおこりそうな予感です。
アロマにスパイスセミナー、染め物、お味噌づくり、誕生してから次々と楽しい日常があふれているshuu。
この場所でおいしい物を囲んだり、みんなでワークショップ したり。空間に少しずつ増えていく作品たち。
仲間との楽しい時間でこれからまだまだ空間は育っていきます。
OUTLINE
PJ title | shuu |
---|---|
Place | 香川県観音寺市 |
Building type | 木造平家建|一部 18㎡ |
Complete | 2022.08 |
Director | 辻 ひとみ |
Designer | 辻 ひとみ |
Construction | しわく堂 |
Photo | 辻 ひとみ |