インクルーシブな地域の「かかりつけ医療」たかた内科医院
街角に現れるねずみ先生
観音寺駅から車で4分。
賑やかな大通りの街角に、ねずみ先生が現れます。
2024年5月7日に開業したたかた内科医院。
主に「片頭痛」「物忘れ「歩行障害」など脳神経内科の専門医療を提供しています。
何でも診てくれる身近な「かかりつけ医療」
院長の高田さんは、豊富な知見と医師ネットワークをもつ医師。
それを土台としたプライマリ・ケアを実践しています。
プライマリ・ケアとは普段から何でも診てくれるお医者さんの「かかりつけ医療」です。
当院が専門とする治療だけでなく、必要に応じて適任の医師へコネクト。
高田さんだからこそできる医療の形。
それを患者さんに届けるためのプロジェクトが始まりました。
誰もがほっとする。緑あふれるエクステリア。
翼をひろげたように曲線を描く屋根。
風に揺れる庭木にアースカラーの外壁。
病院に対する恐怖感を少しでも和らげ、地域にとって身近で、みんなが安心して利用できる場所でありたい。
そんな思いを込めています。
緩勾配の入り口スロープをのびやかな軒下がすっぽりと覆います。
雨や日差しが強い日でも、車椅子利用者や身体的に不自由を抱えた方が落ち着いて来院することができます。
ストレッチャーを使った救急搬送にも対応。
受付からも窓越しに見通しがきくように設計し、患者の転倒にも素早く気づき対応することができる優しいデザインです。
みんなが気持ちよく。インクルーシブな空間。
湾曲を描く天井が特徴的な待合室。
翼をひろげたような屋根より小ぶりな羽が、待合室全体をつつんでいます。
自然光が差し込む窓の外では庭木がのぞき、ゆっくりくつろぎながら待つことができます。
各部屋を設計していくうえで大切にしたのはインクルーシブさ。
移動の身体的負担を最小限に抑えた動線など、
身体の不自由に関わらず、誰もが気持ちよく過ごせる空間にしていきました。
トイレは、身体的不自由がある受診患者も自立して利用しやすい「自立的な介護」の視点を取り入れています。
手をついて横移動できる天板は、車椅子の方でも便器までの移動や、車椅子からの移乗が可能です。
あったらいいなを叶える設備たち
建物だけでなく、設備までしっかり計画をたてます。
口に出すことがなくても、心のどこかで感じている「こうだったら便利なのに」「あれがあったらいいな」という思い。
そんな現代のニーズに応える「次世代型」スマートクリニックとして、年齢に関わらず快適に利用できる設備を整えました。
自分のペースで支払いができる自動精算機や、その場でリアルタイムに供覧しながら説明を聞くことができるレントゲン。
便利なだけでなく、患者さんの負担軽減にもつながります。
町を見守り続けるマチ医者さん
みんなをインクルーシブにつつみこむ大きな屋根。
これからも地域のかかりつけ医療として、町の声に寄り添っていきます。
OUTLINE
PJ title | たかた内科医院 |
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Place | 香川県観音寺市坂本町四丁目1番5号 |
Building type | 診療所(病床なし)| 木造二階建 | 延床面積293.93㎡ |
Complete | 2024.04 |
Director | 平宅正人 |
Designer | 平宅正人、波多江千賀、武田早紀 |
Construction | 菅組 |
Photo | 合同会社Fizm(藤岡 優) |