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ハイスペック古民家で里山暮らしさともり
外から、断熱・耐震アップで古き良きを残す
✔️木造2階建 | 延床面積144.083㎡
利用補助金
✔️耐震改修補助金
✔️窓リノベ補助金
✔️こどもエコ補助金
✔️スマートハウス補助金
✔️住宅ローン控除
夫婦の理想の暮らしを求めてたどり着いた農家屋
彫刻家大西康彦さんと交流のあった櫻木さん。
自然豊かな山裾にある大西さんのアトリエに憧れを抱き、アトリエと同じく農家屋をリノベーションした、しわく堂平宅の自宅を尋ねられたところから、暮らしづくりがはじまりました。
一緒に、県内の古い建物付きの物件をめぐったり、古民家をリノベーションしたお客様の自宅を見学するなどのツアーを重ね、対話や資金計画などもしながら、自分たちの理想とする住まいのを形をかためていきました。
1年半をかけてたどり着いたのが、現在の建物。
奥さんの好きな屋島を眺望できる立地。裏にはお社があり、里山の懐かしい景色が残ります。
明治期に建てられた建物は太い梁や大黒柱、櫻木さんの思い描く農家屋のイメージに近いものでした。
古い建物購入時の法的課題をクリア
やっと辿り着いた物件。しかし実際に工事に着手するまでも問題は山積みでした。
新築物件とは異なり、リノベーションの場合は、その建物の状況をまずは正しく把握することが大切です。
建物の専門家と一緒に物件を検討していくことで、住宅の劣化状況や欠陥の有無を目視・計測などで調査し、客観的に診断することがその後の計画の礎となります。
確認部分は建物の状況だけではなく、法的課題も重要です。
古い物件にありがちな無計画に繰り返された増築。未登記部分や屋根の敷地境界越境など、住宅ローンの弊害となる問題です。しわく堂が施主様と並走しながら解決していきました。
農家屋の里山暮らしアップデート
まずは大胆に、増築を重ね、複雑に拡大していた建物を解体で整理し、現代の生活に合わせていきました。
整理することで、明治期に建てられたオリジナルの農家屋の姿をよみがえらせつつ、日中に過ごすメインの空間は明治期の建物に、収納や寝室は昭和期の建物にと機能を分けました。
暮らしの舞台の中心となるのが、明治時代から受け継がれてきた農家屋エリア。
櫻木さんの気に入っている太い梁や大黒柱、趣のある荒壁をそのまま生かしつつ、現代の暮らしにアップデートさせることがポイントになりました。
南面にあった玄関の位置は車中心の生活にあわせて、駐車場を設置した北側に変更。
玄関に新たにつくったおおきな軒は小さな子様や荷物がたくさんあっても濡れずに住まいに入ることができ、雨の日もストレスフリーに。大きな軒の下は格好の遊び場にもなっています。
玄関からはそのまま南面の庭まで通り土間で繋ぎました。
通り土間には念願のストーブを設置。
お子様が拾ってきた木の実や石ころ、ご近所さんからいただいた土付きのお野菜。
外と内を繋ぐ中間領域として里山暮らしの象徴的な居場所になっています。
伝統と革新の融合
中へ入ると明治時代の力強い梁組みをそのまま見せる、大胆な吹き抜けのリビング空間が広がります。
かつては建具で細かく分断されていた間仕切りは取り払い、元々の玄関や縁側だったエリアも取り込みました。
平面だけではわからない空間の高さも大胆にアップデート。
昔の日本人の規格に合わせた古民家は建具や天井などが低く、窮屈に感じる場合があります。
梁の位置の高さを替えることで気持ちの良い大空間へ。
大工さんの手仕事の後の残る太い丸太梁、100年かけて変化した柱の色、粗い土壁や所々に覗く竹小舞。
外からセーターを被せたように断熱した古民家の中は、かつての農家屋の趣きをそのまま楽しみながらも、快適に暮らすことができます。
初めての冬、吹き抜けの大空間もストーブ一つで快適なんですと奥様。
寝る前に火種を残していくと朝もほんのり温かいのだそう。
農家屋の記憶を継承
敷地内や建物に残っていた古い建具、石材、床板などを丁寧にレストアしました。
使い方を工夫しながら随所に利用することで、農家屋ならではの素朴な温もりと歴史を継承しています。
内装工事の多くは櫻木さん自身も、土間や壁の佐官や、塗装、タイル貼りなど、積極的にDIYで関わっていきました。
時間はかかるものの、コストを減らしながら住まいへの思い入れもさらに味わい深くなります。
毎晩の晩酌が楽しみになる小料理屋キッチン
お酒が大好きなご夫婦のために、家族や友人たちと晩酌を楽しむための小料理屋スタイルのオープンキッチンを設計。
「毎晩、立ち飲みやスタイルでこのキッチンで過ごす時間が楽しいんです」とご夫婦。
「せっかくのダイニングテーブルでご飯食べることがないかも笑」
カウンター越しに会話を楽しみながら、里山の四季を感じる料理時間。
将来はビールサーバー設置予定のTAPバースペースも確保しています。
昭和エリアはプライベート空間に
プライベートエリアは、昭和時代の建物に集約。お子様の大好きなおもちゃを広げておいても、ここなら気兼ねしなくていいので、過ごし方をエリアで分けることで、忙しい子育て中もストレスフリーに。
2階からは、奥様の大好きな屋島を望むことができます。
「理由はわからないけれど、屋島が昔から好きで、私にとってパワースポットなんです」
屋島を見ながらお酒を飲む時間が至福だそう。
明治・昭和の農家屋の記憶を継承しながら、始まる新たな日常の景色。歴史ある建物に、新しい命が吹き込まれました。
- 仕様
- 床:
- 三和土 近畿壁材・ウルトラソイル
- 栗(クリ)無垢材
- バーチ無垢材
- 壁:
- 土佐和紙
- 漆喰珪藻土 FINISH ONE
- タイル
- 古材板貼り
- 天井:
- 土佐和紙
- ラワン合板
- 設備
- 海外製ボッシュ食洗機
- リンナイガスコンロ
OUTLINE
| PJ title | さともり |
|---|---|
| Place | 香川県高松市 |
| Building type | 個人邸 | 木造2階建 | 延床面積144.083㎡ |
| Complete | 2025.10 |
| Director | 平宅正人 |
| Designer | 平宅正人・入谷洋平 |
| Construction | 山口工務店 |
| Photo | 谷口 尚江 |



