丸亀城を見通す極上の野良暮らしGlam.nora
香川県の中西部に位置する丸亀市。市の中心には美しい石垣で知られる丸亀城があり、まちのシンボルとなっています。
今回の建築地はそんな丸亀城をため池※の奥に望める立地。
計画が始まったとき、奥様は3人目のお子様を妊娠中。いつも笑顔な奥様を中心に、元気いっぱいのお兄ちゃんと妹ちゃん。そんな家族を優しく見守るご主人。笑い声が絶えない仲良しなご家族の山田さん一家。
「家族が増えたらキャンプをやりたい。」
「新しい住まいには家族がゆったりと過ごせる広々としたリビングとバーベキューができるウッドデッキがほしい。」
そんな新しい暮らしへの夢を話してくれました。
ご要望を聞いて、当社からご提案したのは、この立地の魅力を最大限に生かしたコンセプト。
ソトとナカの関係をデザインし、まるでキャンプが日常になったような湖畔暮らしです。
コンパクトにのびやかに暮らす
焼杉がはられた、平家のたった25坪のましかくのたてものは、高さも低めに設定し、まるで山小屋のような佇まい。中に入ると外からは想像できないのびやかで開放的な空間が広がります。
それを実現させたのは、従来のLDKに囚われない自由な空間つくり。
今後どんどんライフスタイルが変容する子育て世代の家庭にこそ、暮らし方に合わせて自由に合わせられる空間のおおらかさが必要です。
1番のご要望である、家族の豊かな時間をデザインするための開放的なリビングを実現するには、全体の広さやコスパとの両立が鍵。
そのためにプライベート空間である個室をどうデザインするかがプランの核となりました。
ソトもウチ全部リビング
ため池とお城を望める北側を家族が過ごす空間にして全面を窓に。
玄関を開けると視線はそのまま奥のリビング、さらに湖畔の景色へと抜けていきます。
借景を利用し、ナカからソトを緩く繋ぐことで、快適な室内にいながら、どこまでも開放的に拡がる湖畔暮らしを実現しました。
キャンプを日常にするもう一つのリビング
湖畔が目の前の広々としたウッドデッキは山田家のもう一つのリビング。キッチンとのアクセスを重視して念願のBBQにもぴったりです。
変容する子供部屋は湖畔のキャビン
リビングから3つ並んだアーチ型の入り口は子供部屋。
あえてベッドとディスクをおくためのだけの最低限の広さに抑えたこの空間は、たった2畳半。湖畔の山小屋のキャビンをイメージし、壁天井に木の素材を使用し、お篭り感のある落ち着いた空間に。子供たちが巣立った後はストックルームや趣味の部屋としても転用しやすいサイズ感となっています。残りの2部屋は必要があれば間仕切れるようにし、現在はこどもたちの秘密基地のようなプレイルームに、3人それぞれにプライベートな個室が必要になったときに間仕切る予定です。こどもの成長に合わせて必要な空間もフレキシブルに変化させていきます。
遊びゴコロと機能性
湖畔の野良暮らしを彩るインテリアは、節のあるオークの床材や、天井や腰壁にも木の素材をふんだん使用。そこに色、タイル、柄をバランスよく配置して奥様の大好きを散りばめていきました。籠やドライフラワー、子供たちの絵がさらに空間を彩っていきます。
遊び心のあるプランは機能性もバッチリ。
水回りの近くに家族全員のお洋服をまとめたファミリークローゼットを配置し家事動線もばっちり。コンパクトにまとめたキッチンをすっきりさせる秘密はキッチン側の大容量のパントリー。リビングの一角にはお気に入りのペンダント照明を吊り下げた、魅せる手洗いを設置し帰宅後の手洗いや、奥様のお化粧など大活躍です。
建ったときから思い出を詰め込んで
今回の家づくりには建築中から、家族みんなで塗装したり、タイルを貼ったり積極的に参加されました。
建築中からたくさんの思い出を詰め込んで完成した住まいは、これから家族の成長とともにさらに豊かな空間へと育てられていくことでしょう
OUTLINE
PJ title | Glam.nora |
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Place | 香川県丸亀市 |
Building type | 個人邸|木造平家建|82.81m2 |
Complete | 2024.5 |
Director | 平宅 正人 |
Designer | 平宅 正人、波多江 千賀 |
Construction | 彩工舎 |
Photo | 合同会社FIZM(藤岡 優) |